このブログを読んでくれているあなたが、洗顔と日焼け止めをすでに習慣にしているなら、それだけで男性スキンケアの7割は終わっている。
それぐらい洗顔とUVは大事だ。特に日焼け止めは、将来の肌を決定づけると言っても過言ではない。
残りの3割は、化粧水・乳液・美容液といったその他のスキンケアになる。その入り口が化粧水だ。
なぜ化粧水が必要なのか
まず本質的な話をする。
肌の表面にある角質層は、通常15〜20%の水分を含んでいる状態が健康とされている。この水分が肌のキメを整え、外部の刺激から肌を守るバリア機能を支えている。
しかし肌は、日常の中で常に水分を失い続けている。空気の乾燥・紫外線・温度変化など、あらゆる外的要因が肌から水分を奪う。水分が不足した角質層はバリア機能が低下し、乾燥・テカリ・肌荒れといったトラブルが起きやすくなる。
化粧水の本質的な役割は、この角質層に水分を届け、肌を整えることだ。
水分が補給されて潤った肌は柔らかくなり、キメが整う。さらに、化粧水で整えた肌は乳液や美容液などの成分が浸透しやすくなるため、後に続くケアの効果も高まるとされている。
そのうえで、洗顔後は特に化粧水が重要になる。
洗顔は汚れや皮脂を落とす正しい行動だ。ただし、汚れと一緒に肌を守っている水分や皮脂も落ちてしまうのは避けられない。洗顔後の肌はいわば「無防備な状態」で、そのままにしておくと水分がどんどん蒸発していく。乾燥した肌は皮脂を過剰に分泌しようとするため、テカリやベタつきの原因になりやすい。
洗顔後すぐに化粧水で水分を補給する。これがスキンケアの基本の流れだ。
なお、化粧水の成分の大部分は水だ。約80%が水で、残りの20%に保湿成分(グリセリン・ヒアルロン酸・セラミドなど)が含まれている。価格の高い化粧水は、その20%に質の高い美容成分が配合されており、肌へのケア効果がより期待できる。ただし初心者にとっては、まず毎日の保湿習慣をつくることの方がずっと大事だと思っている。シンプルな保湿ができれば、最初は十分ではないだろうか。
乳液はどうするか
正直に言う。本当は化粧水と乳液のセットが理想だ。
化粧水で水分を補い、乳液でその水分を閉じ込める。これがスキンケアの基本の流れだ。
ただし現実がある。
スキンケアをしている男性でも、乳液まで使っている人はかなり少ない。化粧水の使用率が約56%に対して、乳液は約39%にとどまる。つまり化粧水ユーザーの約3割は乳液を使っていない。
理由はわかる。乳液を塗るとベタつくと感じる人が多いからだ。特に皮脂量の多い男性にとって、乳液後のもっちり感が気持ち悪いと感じることは珍しくないと思う。
だから、まずは化粧水だけでいい。
乳液は次のステップだ。化粧水を毎日続けることができたら、そのときに考えればいい。スキンケアは「完璧にやる」より「毎日続ける」方がずっと価値がある。
実は、化粧水・乳液・美容液をこれ1本でトータルケアできる商品というのもある。いわゆるオールインワンクリームだ。これはこれですごくいい商品なので、後で別の記事で詳しく紹介していく予定だ。
男性はさっぱりタイプを選んでおけば間違いない
化粧水には「さっぱりタイプ」と「しっとりタイプ」がある。
もちろん肌質によって合う合わないはあるが、経験上、男性はさっぱりタイプを選んでおけばまず大外れしない。
男性は女性に比べて皮脂量が多い。しっとりタイプは油分が多めに設計されているため、男性が使うとベタつきを感じやすいケースが多い。さっぱりタイプの方が使い心地がよく、結果として続けやすいだろう。
テカリやベタつきが気になる人はさっぱりタイプ一択だ。逆に乾燥が強い・肌が薄いと感じる人はしっとりタイプも選択肢に入る。わからなければまずさっぱりから試してみることをすすめる。
年代によって選ぶべき化粧水は変わる
ここは少し踏み込んだ話になる。
化粧水は「どれでも同じ」ではない。年代によって肌の悩みが変わるため、選ぶべき化粧水も変わってくる。
20代:まず何でもいい
20代の主な肌悩みはニキビ・皮脂・毛穴だ。これらは化粧水の種類よりも、洗顔・UV・保湿の習慣そのものを作ることの方がずっと重要だ。
この年代は化粧水の選択肢にこだわりすぎず、まず毎日使い続けることを優先してほしい。後で紹介するハトムギ化粧水やメラノCCで十分対応できる。
30代:有効成分を意識し始めよう
30代になるとシミ・乾燥が肌悩みの中心になってくる。この段階から、ただ水分を補給するだけでなく、しみを防ぐ・ハリをキープするといった有効成分を意識した選択が近道になってくると思う。
薬用(医薬部外品)の化粧水や、ビタミンC誘導体・ナイアシンアミドといった成分が配合されたものを意識して選んでいくといいだろう。
40代以上:エイジングケアにシフトする
40代以上になると、たるみ・深いシワ・くすみといったエイジングサインが出始める。この年代はいわゆる「エイジングケア化粧水」と呼ばれるラインが向いている。
コラーゲン・ヒアルロン酸・レチノール系の成分が配合されたものや、美容液に近い濃度の化粧水も選択肢になってくる。ここまでくると、化粧水だけでなく乳液・美容液とのセット使いも検討する価値が出てくる。
ただし、40代でも化粧水を使っていなかった人が、いきなり高価なエイジングケア商品から始める必要はない。まずはこの記事で紹介する商品から習慣をつくり、そこから徐々にステップアップしていけばいい。
男性用にこだわらなくていい。むしろ一般向けを選べ
洗顔料や日焼け止めの記事でも触れたが、化粧水でも同じことが言える。
ドラッグストアで何年も売れ続けているロングセラー商品は、女性ユーザーの厳しい目線をくぐり抜けてきた商品だ。
化粧品市場の主役は女性だ。女性は効果・テクスチャ・コスパに敏感で、使い続けてよかったものだけが長く棚に残る。メラノCCや白潤プレミアムといった商品が何年も売れているのは、それだけ価格と品質のバランスが証明されているからにほかならない。これは現場で見てきた実感でもある。
男性用化粧水にも男性の皮脂量や使いやすさを考慮したメリットはある。ただ、女性の厳しい評価に長年耐えてきた一般向け商品の実績は、男性用のそれとは比べものにならないことが多い。
わざわざ選択肢を狭める必要はない。男性が一般向けの化粧水を使うことに、何の問題もない。むしろ積極的に取り入れていいと思っている。
化粧水はたっぷり使うことが全て
商品の選び方より先に、これだけは覚えてほしい。
化粧水はケチって使わないこと。たっぷり使おう。
化粧水は量が少なすぎると保湿効果が十分に発揮されない。実は女性でも、メーカーが定めている規定量より少なく使っている人が多いのが現実だ。男性ならなおさらではないだろうか。
500円玉大が目安と言われることが多いが、それより多くてもいい。肌がしっとり感じるまで使うのが、化粧水の正しい使い方だ。
だからこそ、化粧水は安いものでいい。高い化粧水をケチって少量使うより、安い化粧水をたっぷり使う方が肌へのリターンが大きいと思っている。
この考え方が、次に紹介する商品選びの根拠にもなっている。
正解① とりあえずこれを買おう
ナチュリエ ハトムギ化粧水だ。
ドラッグストアやスーパーでどこでも手に入る。価格は500〜700円前後。これだけ安ければ、惜しみなくバシャバシャ使える。これが最大の強みだ。
化粧水は「いいものを少量」より「安いものをたっぷり」の方が断然いい。高い化粧水を買うと、どうしてもケチって使いがちになる。結果として保湿が足りなくなってしまう。
成分はシンプルで、ハトムギエキス(ヨクイニンエキス)が配合されている。肌荒れが気になる人にも使いやすいとされており、ニキビが気になる人にも向いているだろう。テクスチャはみずみずしくさらっとしており、「さっぱり」という表記はないが、べたつきが少ない仕上がりだ。
スキンケアを始めたばかりの人、何を選べばいいかわからない人は、まずこれから始めてみよう。深く考えなくていい。
なお、最近はマツモトキヨシやウエルシアなどのドラッグストアチェーンでも、PB(プライベートブランド)のはとむぎ化粧水をさらに安価に提供しているところが多い。特にこだわりがなければ、そちらでも全く問題ない。ナチュリエはこのジャンルのトップメーカーではあるが、はとむぎ化粧水としての基本的な役割は同じだ。
正解② しみも防ぎたいならメラノCC
ロート メラノCC 薬用しみ対策 美白化粧水だ。
価格は1,000円前後。医薬部外品で、しみを防ぐ有効成分(ビタミンC誘導体)が配合されている。
日焼け止めで紫外線を防ぎながら、さらにしみ対策もしたい人に向いている。「洗顔・UV・化粧水」の3点セットをしっかり揃えたいなら、費用対効果が高い選択肢のひとつだと思う。
テクスチャは軽めでべたつきにくく、男性でも使いやすいだろう。なお、このシリーズには「しっとり」タイプもラインナップされているが、今回すすめているのは表記のないスタンダードタイプだ。実質さっぱり寄りの使い心地なので、皮脂が多めの男性にも向いている。ドラッグストアで手に入り、継続しやすい価格帯だ。メンズ用という表記はないが、男性が使って問題ない。
なお、同シリーズにはメラノCC メンズ 薬用しみ対策 美白化粧水というメンズ専用ラインもある。成分はスタンダードタイプとほぼ同等だが、男性の皮脂量や肌質を意識した設計になっている。「やはりメンズ用を使いたい」という人はこちらを選んでもいいだろう。
同じロート製薬から、白潤プレミアム 薬用美白化粧水という選択肢もある。メラノCCよりさらに美白に特化した化粧水で、価格帯も同じくらいだ。この価格帯はロート製薬の得意分野だと思っている。
今回すすめているメラノCCは、しみ予防だけでなく、ニキビ予防・毛穴・肌荒れとパッケージに表記されており、幅広いケアに対応している。一般的な男性が化粧水に求める機能は十分に満たしていると思われる。より美白に特化したいなら白潤プレミアム、幅広くケアしたいならメラノCC、という使い分けでいいだろう。
化粧水の使い方
洗顔後、なるべく早めに使うことが大事だ。洗顔後に時間を置くほど水分が蒸発していく。洗顔したらすぐ化粧水、これを習慣にしよう。
- 手のひらに500円玉大以上を取る(ケチらない)
- 両手で顔全体になじませる
- 乾燥が気になる部分(頬・目元)は重ね付けしてもいい
擦らないことが大事だ。手のひらで優しく押さえるようになじませるだけでいい。
朝の化粧水、どうするか問題
男性の皆さん、正直に言う。
朝の化粧水問題がある。
時間がないのにやってられるか、という話だ。わかる。その感覚は正しい。
一応、化粧水は朝と夜の両方が基本とされている。どのスキンケアサイトを見ても「朝も化粧水は必要」と書いてあるだろう。これは間違いではない。寝ている間に肌の水分は失われるため、朝の保湿にも意味はある。
ただ、個人的には正直に言わせてほしい。朝の化粧水は、無理があると思っている。
男性のスキンケアにかける時間は「5分未満」が6割超えというデータがある。朝に洗顔・化粧水・日焼け止めを全部やるのは、現実的には相当ハードルが高い。
だから、こう割り切っていい。
夜だけ、確実にやれ。それで十分だ。
他のサイトはこうは言わない。でもこれが現実的な答えだと思っている。夜の洗顔後に化粧水を習慣にするだけで、何もしないよりはるかに肌の調子が整いやすい。完璧を目指して挫折するより、夜だけ続ける方がずっと価値がある。
朝に余裕がある人は、洗顔→化粧水→日焼け止めの流れができれば理想だ。ただ、それが難しい日は日焼け止めだけでもいい。何なら日焼け止めだけでもやれ。ここだけは外さないでほしい。
ちなみに、私自身も朝の化粧水はやっていない。
この先には、もっと奥がある
今回紹介したのは低価格帯の商品だ。これで十分だとは思っていない。
中価格帯になると、資生堂のアクアレーベルシリーズが見えてくる。さらに上にいくと、いわゆるカウンセリング化粧品と呼ばれる資生堂エリクシールシリーズなどが選択肢に入ってくる。これらはまた別の記事で紹介していく予定だ。美容は、奥が深い。
ただ、安心してほしい。
今回紹介した商品は、女性でも普段使いしていることがよくある定番商品だ。何百もある化粧水の中から、実体験を通して使われ続けてきた商品であると言える。メンズスキンケアの入り口として、自信をもっておすすめできる。
まとめ
- 洗顔とUVで7割。化粧水はその他スキンケアの入り口
- 洗顔後の肌は無防備。化粧水で水分を補給しよう
- 乳液はまず不要。化粧水だけで十分
- 男性はまずさっぱりタイプから試してみよう
- 化粧水はたっぷり使うことが全て。安いものをバシャバシャ使おう
- 迷ったら ナチュリエ ハトムギ化粧水(500〜700円、どこでも買える)
- しみも防ぎたいなら ロート メラノCC(薬用・1,000円前後)
この記事は登録販売者の現場経験と知見をもとに作成しています。
⚠️ 敏感肌の方へ:この記事で紹介した商品は、一般的な肌質を想定したものです。敏感肌の方にはより特化した化粧水をおすすめしたいため、別記事で詳しく解説する予定です。